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のどちんこの両側にある扁桃腺が目立つくらい大きい状態。いわゆる扁桃腺は正しくは口蓋扁桃といい、のどちんこの裏(鼻の突き当り)にある扁桃は咽頭扁桃(アデノイド)、舌の根っこにある扁桃は舌根扁桃といいます。ばい菌が入ってくる鼻と口の奥は扁桃組織がぐるりと取り囲んでいます。口蓋扁桃肥大があるときは他の部位の扁桃も肥大していることがよくあります。ちなみに、扁桃とはアーモンドのことで、口蓋扁桃がアーモンドに似ているために名付けられました。
口蓋扁桃は4~5歳で肥大し7~8歳で最大となり、以後縮小していき思春期を過ぎる頃には委縮します。咽頭扁桃(アデノイド)はこれに先駆けて2~3歳で肥大し5歳で最大となり10歳頃までには退縮します。要するに幼児、学童期の扁桃肥大は基本的に生理的肥大がほとんどです。ただし、成人の片側だけの扁桃肥大は腫瘍が原因のことがあります。
治療
治療
口蓋扁桃摘出術やアデノイド切除術(7~10日間ほどの入院を要する全身麻酔での手術になります)。扁桃肥大のみでは生理的肥大であり手術適応ではありません。扁桃肥大による睡眠時呼吸障害や哺乳障害、摂食障害がある場合に手術をおすすめします。
<治療効果>
手術により睡眠時呼吸障害は著名に改善し、これまでのいびきや寝相がうそのように静かになるために息をしているのか心配になったという保護者の声をよく耳にします。また、哺乳障害、摂食障害に関しても術後明らかに体重増加の改善を認め、食事のスピードもあがり、活動的になって本当に感謝していますと言われたお母さまもいらっしゃいました。
扁桃肥大のみでは、通常は症状を伴いません。症状がなければ治療(手術)は不要です。肥大が過度になると睡眠中の症状としていびき、無呼吸、陥没呼吸、努力性呼吸。また、日中の傾眠あるいは活動性・集中力の低下、昼寝の時間が長い、寝相が悪い、夜尿症などの症状が睡眠時呼吸障害の関連症状として重要です。睡眠時の呼吸障害が明らかであり、扁桃肥大があれば同時にアデノイドの評価も必要となります。アデノイド肥大(咽頭扁桃肥大)による鼻閉が強い乳幼児では、哺乳障害により体重増加不良を認めるときがあります。