少しでも不安・違和感・痛みを感じたらまずは当院へお気軽にご相談ください
下記のような症状を感じたら
ご相談ください。
A.花粉症とは、草木から飛び散った花粉が人にアレルギー反応を起こす季節性アレルギー性鼻炎の総称です。日本ではスギ花粉によるアレルギー性鼻炎があまりにも多いので、花粉症というとスギ花粉症を指すきらいがありますが、秋のヨモギやブタクサによる花粉症の方も多くいらっしゃいます。
日本で最も多い花粉症であるスギは2、3月、続いてヒノキの花粉が4、5月に飛びます。その時期、鼻に入った花粉を追い出すために、くしゃみや水っ洟が出ます。また、花粉が体の奥に入り込み吸収されないように鼻粘膜が腫れ、鼻づまりになります。同様の機序が目で起こると、目の痒みやゴロゴロした異物感、また喉で起こると喉の痒みを生じます。
A.近年スギ花粉量の増加に伴い、スギ花粉症の有病率は年々増加しており0~4歳では4%です。また、有病率増加は特に若い世代でみられ、10~19歳においては約半数がスギ花粉症を発症しています。花粉症はその症状により集中力などのパフォーマンスを低下させ学力や睡眠とも結びつくため、社会的な問題となっています。
余談ですが11月~1月に生まれた赤ちゃんは、直後の花粉飛散に暴露されるためスギ花粉症の発症リスクが高くなります。
A.花粉症の症状は鼻、目、喉への主症状やそれに伴う随伴症状が一般的です。特に、鼻の症状や喉の症状は風邪と似ている場合もあり、花粉症にかかったばかりのときは、風邪と勘違いするケースもあります。以下では、花粉症と風邪の症状の違いや見分け方をお話しします。
くしゃみ、鼻汁、鼻閉といった主症状が共通しており初期は見分けが困難です。しかし、風邪はウイルス感染なのでくしゃみは数日で改善し、鼻汁の性状は水様性から粘性・粘膿性へ変化し、1~ 2週間で治ります。また、発熱、咳、筋肉痛を伴うこともあります。一方、花粉症は花粉の飛散期にのみ認められ、毎年同じ時期に症状がでます。また、目の痒みや流涙、鼻・のどの痒みを認める場合は花粉症に特徴的と言えます。雨上がりの翌日や風の強い日は特に花粉の飛散量が多くなるため、症状が増悪するのかも参考になります。また、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎を家族的にお持ちの家系の方は、花粉症の可能性が高いといえます。顕微鏡を使った鼻汁検査では、風邪は好中球、花粉症は好酸球が認められます。
A.花粉症の検査には、問診、鼻腔内所見(鼻鏡、内視鏡検査)、鼻副鼻腔X線検査、血液・鼻汁好酸球検査、血清総IgE定量があり、さらに抗原同定検査には皮膚テスト、血清特異的IgE検査、鼻誘発検査があります。
問診や鼻腔内の観察により、花粉症に典型的な鼻粘膜所見と症状を呈する場合は、臨床的に花粉症と診断します。臨床的診断が困難な場合や、投薬加療などに十分な反応を認めない場合、または舌下免疫療法を行うときには抗原同定検査を行います。
当院では、子供さんでも注射をせずにアレルギーを同定する検査が出来ます。4人まで同時に検査可能です。
A.花粉症の治療は大きく分けて4種類の治療法があります。
① 抗原回避
アレルギー反応をきたす原因である花粉が鼻や目に入ってこないように、マスク、眼鏡などの防御器具を上手に使う。
② 薬物療法(対症療法)
症状に応じて、第二世代抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬、化学伝達物質抑制薬などの内服薬や点鼻薬、点眼薬を組み合わせて使用する最も一般的な治療法です。花粉飛散直前からの「初期療法」がより症状改善をもたらすため、早めの治療開始をオススメいたします。また、2019年より12歳以上の重症スギ花粉症例に対し、抗IgE抗体薬(ゾレア)が新たに治療薬に加わりました。非常に治療効果が高く、コロナ禍のため咳をとにかくしっかり抑えたい方などには大変適した薬と思います。
③ 減感作療法(根治療法)
舌下免疫療法と呼ばれ、長期寛解を期待できる唯一の治療法で、原因の抗原を少しずつ体に入れることで、花粉が鼻に入ってきても反応させない、抗原に対する反応性を減らす治療法です。3年と長い期間がかかるのと花粉症の直前からは治療できないのが欠点です。大きな副作用はなく、5歳から治療可能です。当院は西日本においてもトップクラスの治療実績であり、スタッフも舌下免疫療法に精通してますのでなんでもご相談ください。
④ 手術治療
レーザー治療、後鼻神経切断術、鼻腔形態改善手術などがあります。重症例や薬の服用が困難な例(薬の副作用が強い、妊娠の可能性など)では手術療法も考慮します。ただし骨格の成長を控える低年齢の小児に対する治療成績はまだまだ蓄積が少ないため、最も低侵襲のレーザー治療が小児には適しています。レーザー治療は、薬物療法では改善が乏しい方の鼻閉に対して特に効果があります。子供にもよりますが6歳頃より治療可能で、効果持続期間は3か月~1年ほどなので花粉症シーズン前に行うとシーズンが楽になります。特に受験やスポーツの試合を控えた小児へのレーザー治療が増えています。
A.日本における舌下免疫療法(SLIT)はダニ、スギの二種類があり5歳から施行可能です。最新の疫学調査では日本の5歳から9歳のスギ花粉症有病率は3割で、ダニによるアレルギー性鼻炎が2割です。小児のアレルギー性鼻炎は寛解率が低いため、低年齢で発症すると重症化する傾向にあります。乳幼児期にアレルギー性鼻炎の症状があると、学童期の気管支喘息や運動誘発性喘息を発症する可能性が高くなります。
また、小児では鼻閉、鼻汁、鼻の痒み、くしゃみで学業や睡眠への影響もあります。そのため、薬物療法と同時にSLITを積極的に行うことが推奨されます。また、SLITにより薬物の使用量が減らせます。SLIT単独でも服用1年程度で症状改善が期待でき、2年後からより高い効果が期待できます。また、3年以上継続すると、治療中止後も長期にわたり有効性の持続が期待できます。中止後に再発した症例に対しても、SLIT再開により改善が期待できます。また、気管支喘息の発症や他の新たなアレルゲン感作を抑制する可能性、またアトピーの寛解の報告もされています。
デメリットは最低3年間の通院治療を要する点、効果がでない方が1割前後いらっしゃる点です。効果ある9割にはいるのかどうかを、舌下免疫療法を行う前に判断する因子はまだ解明されておらず今の所やってみないと分かりません。心配される副作用に関してですが、口腔の腫れや痒み、違和感など軽微なもののみで重篤なものはありません。
舌下は「鼻炎3年、喘息5年、アトピー7年」です❗️❗️
長いようで、人生の中ではあっという間です。毎日内服するだけで良くなる可能性があるのなら、親としてやってあげる価値大だと思われませんか。親御さんもご一緒に治療されるケースが多いです。私はこれまでなかった素晴らしい治療法だと実感しております。
はい。スギ花粉症の症状が強い方には、ゾレアという注射薬が大変効果的です。正直、これまでのどんな治療よりも効きます。当院は承認された2020年より使用しており、これまでも繰り返しご紹介してますが治療効果抜群・最強です。
喘息では2009年から、蕁麻疹では2017年から使用されており安全性は問題ございません。スギ花粉症には2020年にようやく承認されました。高価な点と注射なのがデメリットですが、こども医療費助成(〜15歳、〜18歳など地域による)やひとり親家庭等助成などをご利用出来る方は積極的に利用されてください。受験生、プロのスポーツ選手、とにかく花粉症症状を抑えたい方などにはオススメです。条件などは以前書きましたページをご覧くださいますと大変幸いです🙇
アレルゲン免疫療法は、100年以上も前から行われている治療法です。主には、アレルゲンを含む治療薬を皮下に注射する「皮下免疫療法」が行われていますが、近年では治療薬を舌の下に投与する「舌下免疫療法」が登場し、自宅で服用できるようになりました。「舌下免疫療法」は、スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された患者さまが治療を受けることができます。
当院では採血で確定診断を行います。8割の方で症状軽減が約束されますので、小児、学生、スポーツマン、働き盛り、内服薬では症状が抑えられない方、などには特にオススメです。内服期間はオススメが3年以上ですが、1年内服でもそのあと1年程効果が持続することも期待でき3年間やれないから舌下免疫療法が出来ないというわけではありません。小児で服用すると別のアレルギーが増えにくくなる、喘息発症がへるという効果も期待できます。残念なお知らせとしては、2割の方には効果が期待できないのですが、この2割に入るのか入らないのかはやってみないと分からない点です(予測因子がまだありません)。当院においても舌下免疫療法を希望される子供さん、学生さんが多いです。
子供さんと一緒に始めるお母さんもいらっしゃいますよ。
さて、より詳しくは「トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ」をご覧ください。
副鼻腔(ふくびくう)とは、鼻腔のまわりにある空洞のことで、左右それぞれ4個ずつ、合計8個の空間があります。副鼻腔は、小さな穴で鼻腔とつながっており、通常は空気が入っています。副鼻腔の表面は薄い粘膜で覆われており、粘液を出しています。さらに、小さな毛(線毛)が生えていて、粘液を鼻腔へと押し出しています。
副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎があります。急性副鼻腔炎は、主に細菌やウイルス感染が原因で起こり、症状は長くても1ヶ月程度で収まります。
風邪などで細菌やウイルスに感染すると、鼻腔が炎症を起こして鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴がふさがることがあります。穴がふさがると、鼻腔への粘液排出がうまくいかなくなり、副鼻腔内の粘液に細菌やウイルスが繁殖して膿がたまり、急性副鼻腔炎を引き起こします。副鼻腔の中で膿がたまると、腫れて眼や頬のあたりに痛みを感じるといった症状が出ます。また、膿が鼻水と一緒に出てくるため、透明ではない黄色のネバネバとした鼻水が出るという特徴があります。う歯による感染や抜歯など歯科治療が原因となる場合もあります。
副鼻腔粘膜の炎症が長引いた場合で、そうなると本来うみを排出する能力を持った粘膜の働きが悪くなり、粘膜そのものが腫れ上がって鼻腔との交通路をふさいでしまい、さらに炎症が治りにくくなるという悪循環におちいります。この状態が慢性副鼻腔炎、俗に言う蓄膿症です。ひどいときには腫れた粘膜が鼻腔まで広がって、ポリープ(いわゆる鼻たけ)になったりします。慢性副鼻腔炎とは、急性副鼻腔炎が長引いたり繰り返されたりして、その症状が3カ月以上続く副鼻腔炎のことを指します。
視診:鼻の中をカメラでのぞいて副鼻腔から膿の流出や鼻たけを確認する。
CTやレントゲン:粘膜の肥厚、液体の貯留を確認する。
治療
治療
<急性副鼻腔炎>
急性副鼻腔炎の治療には、抗菌薬を使用します。通常、2週間程度服用を続ければ完治しますが、それでも治らず症状が3カ月以上続く場合は、慢性副鼻腔炎と診断され、慢性副鼻腔炎に対する治療を行います。
<慢性副鼻腔炎>
慢性副鼻腔炎になると、マクロライド系の抗菌薬を少量ずつ飲み続ける治療を行うことがあります(通常の使用量の半量を約3か月間)。この薬は、本来は細菌を殺す作用があります。しかし、少量長期投与を行うと、本来の抗菌作用ではなく、線毛の機能回復作用、粘膜の炎症を抑える作用があります。その他の治療法としては、鼻の中を洗って膿を出し、できるだけ膿を残さないようにする「鼻洗浄」という方法があります。それでも改善されない場合には、手術で詰まっている穴を広げて、中の膿を吸い出すこともあります。
*急性副鼻腔炎の中で最も緊急性を要するのは、貯留した膿が視神経へ炎症を及ぼし視力障害をきたした場合(鼻性視神経炎)、もうひとつはカビが副鼻腔にでき激しい頭痛や全身症状をきたす場合(劇症型副鼻腔真菌症)です。視力低下や激しい頭痛を認めた場合にはすぐにCTで副鼻腔を確認し、緊急に膿の開放や真菌除去の内視鏡下手術を行います。
副鼻腔炎になると下記のような症状が出ますので、まずはご相談ください。
慢性副鼻腔炎でも、額中心の頭重感が認められることもあります。
治療が遅れると改善が難しいこともあります。